作業療法士の給料はどれくらい?給料をアップさせるコツを紹介

       
公開日:2024/10/15  

給料アップ

作業療法士の給料は、地域や経験年数により異なりますが、一般的には平均年収400万~500万円といわれています。しかし、スキルアップや専門資格の取得といった戦略により、さらなる昇給も可能です。本記事では、給料をアップさせるための具体的なコツや、キャリアアップのためのポイントをみていきましょう。

作業療法士の給料について

まずは作業療法士の給料について詳しくみていきます。以下では、正社員やアルバイト別に紹介するので参考にしてください。

正社員の場合

作業療法士の平均年収は400万~500万円程度で、月給に換算すると平均で約25.5万円となます。加えて賞与が年に2回、夏と冬にそれぞれ約60万円程度の支給が一般的です。近年では、日本国内の全職種平均月給がおよそ30万円近くといわれているので、作業療法士の給料は平均よりやや低い傾向にあるといえます。

アルバイトや派遣の場合

アルバイトやパートとして働く場合の平均時給は約1,220円です。フルタイムで働いたとしても正社員としての勤務と比較すると収入は低くなりがちですが、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働けるメリットがあります。一方、派遣社員として働く場合の平均時給は1,396円と、アルバイトやパートよりやや高めです。

作業療法士の平均年齢

作業療法士の平均年齢は35.1歳です。これは、あくまでも平均年齢であり、実際にはキャリアの初期段階から中堅までの幅広い年齢層が活躍しており、経験を積むことで徐々に昇給が期待できます。

地域や施設によっても差がある

作業療法士の給料は、実際に就職する職場の待遇によって大きく異なります。たとえば、大都市圏の病院やリハビリテーション施設では比較的高い給料が期待できる一方で、地方の小規模なクリニックではそれほど高い給料が見込めない場合もあります。

作業療法士の給料は今後上がるのか

作業療法士の給料は、今後あがる可能性が高いと考えられます。近年では、多くの企業が作業療法士の人手不足に悩んでおり、ハローワークの求人統計データによると、求職者の3倍以上の求人数がある状況です。

統計によると、日本全国には多くの作業療法士が存在するはずですが、未だに多くの求人が充足されていません。これは、現在の給与や待遇に不満を抱き、資格を持ちながらも他の職業を選ぶ人が多いことを示しています。

作業療法士として働くことに対しての報酬や労働条件が十分でないため、潜在的な労働力がほかの分野に流れているのです。そのため、今後は作業療法士を確保するために、給料や待遇面の改善が進むと予想されます。

人手不足が続くなかで、企業は優秀な作業療法士を引き留めるために、賃金の引き上げや労働環境の改善に取り組まざるを得なくなるでしょう。ほかには、基本給のアップだけでなく、賞与や手当、福利厚生の充実もあります。

一方で、高齢化社会の進展に伴い、作業療法士の需要はますます増加する見込みです。いずれは、政府や医療機関も作業療法士の処遇改善に向けた政策を打ち出す可能性があります。

作業療法士が給料をアップさせるコツ

最後に作業療法士が給料をアップさせるための具体的なコツについて紹介します。以下の方法を実践すると、キャリアの向上とともに収入の増加を目指せるでしょう。

勤続年数を延ばす

まず、同じ職場での勤続年数を延ばすことが重要です。勤続年数が長くなると、自然と昇給の機会が増え、給料アップが実現しやすくなります。多くの職場では、長期にわたって勤務する従業員に対して昇給や昇格の機会を提供し、ロイヤルティを評価する傾向があります。

また、長期間勤務すると、その職場の業務フローや特定の患者のニーズを深く理解できるようになるため、信頼性が高まり、責任ある役割を任される機会も増えるでしょう。管理職やリーダー職に昇進し、給料が大幅に上がる可能性も高まります。

資格手当などによる昇給を目指す

昇給を目指すなら、資格手当もポイントです。作業療法士としての基本資格に加えて、さらに専門性の高い資格を取得すると、給料が上がる可能性が高まります。たとえば、ケアマネジャーの資格を取得すると、資格手当が支給される場合があります。

基本給に加えて手当が上乗せされるため、実質的な収入が増えます。また、もうひとつのリハビリテーション専門職である、理学療法士の取得も有効です。多くの医療機関や施設では、理学療法士の資格を持つ作業療法士に対して、資格手当を支給するケースが増えています。

給料の高い職場に転職する

給料の高い職場への転職も有効な戦略です。作業療法士として一定の実績を積み重ねてから、より高い給料の職場に転職する方法です。

作業療法士は実務経験が豊富な人ほど評価される傾向があるため、ある程度同じ職場で働いて実績を積んだ後に転職すると、大幅な給料アップが実現しやすくなります。

転職先を選ぶ際には、給与水準だけでなく、職場環境や福利厚生、キャリアアップの機会なども総合的に考慮しましょう。

まとめ

作業療法士の給料は、今後の需要増加や人手不足の影響で上昇が期待されます。しかし、給料アップを実現するためには、個々の取り組みも重要です。同じ職場での勤続年数を延ばし、経験と信頼を積んだり、ケアマネジャーなどの資格を取得し、資格手当を得たりして収入を増やす方法もあります。さらに、経験を活かした、高給与の職場への転職も有効な戦略です。これらの方法を組み合わせ、自身のキャリアと収入を効果的に向上させていきましょう。

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