作業療法士と理学療法士は何が違う?それぞれの職業の特徴を理解しよう!

       

公開日:2023/11/15  最終更新日:2023/07/06

?

身体の悩みを抱えている人をサポートしたいと考えている人の中には、リハビリの専門職を目指す方も多いでしょう。そして、リハビリの専門職として、作業療法士と理学療法士があります。本記事では、よく混同されてしまう作業療法士と理学療法士の違いについて解説します。ぜひ参考にしてください。

作業療法士とは?

作業療法士は、応用動作と社会適応のための能力回復を目的としています。仕事内容などを見ていきましょう。

日常生活における応用的動作のリハビリテーションを行う

日常生活を送るときに必要な動作ができるようにサポートします。たとえば、食事、入浴、調理などです。

さらに、将棋や手芸などの趣味を楽しめるようなサポートも行います。作業療法士は、手や指を上手に使うためのリハビリテーションを行うだけではなく、手や指を上手に使用できない人のために、食事がしやすくなるような道具などの制作も行っています。

リハビリテーションの対象となる人

病気や怪我などが原因で、日常生活を満足に送れなかった人が対象となります。作業療法士は、手や指を上手に使うためのリハビリテーションを行うだけではなく、対象者の心のケアにも努めます。

病気や怪我などが原因で、これまで当たり前のように送れていた日常生活に支障をきたしているので、対象者に寄り添うこともしています。そして、対象者が自分で日常生活を送れるようになるだけではなく、生きがいを持って暮らせるようにサポートしています。

リハビリテーションのモチベーションを大切にする

日常生活で必要な動作ができるようになるためには、趣味の将棋や手芸なども活用できます。手や指を使うことは、記憶力の定着や判断力の向上に繋がるので、対象者の希望を踏まえたうえで、将棋や手芸なども積極的に取り入れるようにします。

このような取り組みは、リハビリテーションのモチベーションを保つうえでは大切なので、自分の好きなことや、やりたいことができるようにサポートします。また、対象者の希望を踏まえるだけではなく、家族と面談してリハビリテーションを行います。たとえば、家族が調理と洗濯ができるときは、対象者は着替えや入浴などができるようにリハビリテーションを行います。

理学療法士とは?

理学療法士は、基本動作の回復、維持、悪化予防を目的としています。仕事内容などを見ていきましょう。

身体機能の回復を目指したリハビリテーションを行う

病気や事故などで身体に不自由が生じてしまった人や、身体機能が低下したシニアなどが対象です。また、寝たきりの状態になっている人の関節が固まらないように動かす仕事もしています。

そして、シニアの数が増えている日本では、いつまでも健康で長生きしたいと考えている人が多くなっています。そのような人のために、身体機能の回復だけではなく、健康を維持するためのプログラムも提供しています。

さらに、筋肉や骨などに関する知識が豊富なので、スポーツの現場でも活躍できます。主に、フィジカルトレーナーとして、プロスポーツ選手やアマチュア選手のサポートだけではなく、学生の部活動のサポートもしています。

運動療法と物理療法などが用いられる

運動療法とは、対象者が立つ、歩く、座るなどの運動を行うことで、身体機能の回復を図るものです。それまで対象者が抱えていた痛みの緩和なども目指せるので、不調の改善にも繋がります。

麻痺している人や骨折している人も、正しく理学療法士が体を支えることでリハビリテーションを効果的に実施できます。物理療法は、温める、冷やす、電気刺激を与えるなどの物理的に外部から刺激を与えることで、身体機能の回復を図るものです。

担当する対象者の状態を把握して、対象者に適したリハビリテーション計画を立てるのも仕事です。

作業療法士と理学療法士の違い

作業療法士と理学療法士は、仕事内容と役割が異なります。働く場所は、病院や施設などで勤務するのは同じですが、特性を活かして活躍できる現場があります。

仕事内容や役割の違い

身体機能の回復を目指したリハビリテーションを行うのが理学療法士、日常生活における応用的動作のリハビリテーションを行うのが作業療法士です。

働く場所の違い

理学療法士ならではの働く場所はスポーツ現場です。作業療法士ならではの働く場所は精神科病院やメンタルクリニックなどです。それぞれの特性を活かして、さまざまな現場で活躍できます。

給料や国家資格について

どちらもリハビリ専門職なので、給料に大きな違いはありません。看護師に次いで高い給料となっています。また、国家資格の合格率はどちらも大きく変わりません。理学療法士は79%前後、作業療法士は81%前後となっています。

まとめ

作業療法士と理学療法士では、仕事内容と役割が異なります。そのため、専門学校に入学する前に仕事内容と役割を正しく理解しておきましょう。また、専門学校に在学していると、実際の現場を研修できるので知見を広められます。対象者のサポートがしたい人や、自分のスキルを活かして誰かの役に立ちたい人におすすめの仕事です。やりがいを求めている人は、専門学校に入学しましょう。

 

 

おすすめ関連記事

検索

【NEW】新着情報

理学療法士を目指す方のために、名古屋でおすすめの理学療法士専門学校を3校紹介します。どの専門学校も国試合格率と就職率が高く、しっかりと対策しているため安心して就職活動ができる点が魅力です。卒

続きを読む

「作業療法士専門学校って、どうやって選べばいいの」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?作業療法士になるためには養成校で学ぶ必要がありますが、数多くの養成校の中から自分に合う専門学校を探

続きを読む

理学療法士は国家資格が必須の専門職であり、増え続ける高齢者を背景に、その需要はますます高まっています。そんな理学療法士になるには大学や専門学校で学ぶ必要があるわけですが、いざ探すと数多くの校

続きを読む

身体の悩みを抱えている人をサポートしたいと考えている人の中には、リハビリの専門職を目指す方も多いでしょう。そして、リハビリの専門職として、作業療法士と理学療法士があります。本記事では、よく混

続きを読む

作業療法士としてのキャリアを築くためには、合格への道筋をしっかりと描く必要があります。この記事では、学校選びから勉強方法、面接対策まで、作業療法士専門学校受験における重要なポイントを詳しく説

続きを読む

高齢社会で健康寿命を伸ばすための仕事に就きたいと考えている人に、作業療法士の大学資格を取得できる学校を紹介します。大学資格を取得できるので処遇面で有利に働きます。また、体系的に学べるので、社

続きを読む

取得できる資格 理学療法士 国家試験実績 記載なし 就職実績 就職率100% 学費の目安 約400万円(3年間) 問い合わせ 電話・メールフォーム TEL:052-231-5335 学校情報

続きを読む

作業療法士はリハビリテーションの専門職として医療や介護・福祉の現場で高い需要がある仕事です。作業療法士の資格をもつ人材は多くの場所で求められており、近年では社会人から作業療法士を目指す人も少

続きを読む

作業療法士は国家資格を有し、リハビリのサポートをする専門職です。主な仕事内容は、ケガや病気などにより抱えている障がいや不自由さを軽減することです。また、患者さんとの距離が近く、機能回復はもち

続きを読む

日常生活に必要な「作業」ができるように支える作業療法士。患者のできなかったことができるようになったとき、とても大きなやりがいを感じられます。しかし、性格や特徴によっては作業療法士に向いていな

続きを読む